【感想・少しネタバレ】天地明察 上・下巻(Kindle版)

Kindle Paperwhiteの購入をきっかけに読書を始めたのですが,先日1つの作品を読み終えたので,その感想です.

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今回読んだのは,「天地明察(冲方丁)」です.以前に映画化もされているのでご存じの方も多いと思います.私は文庫本として出版されているもののKindle版を買いました.

私はあまり読書経験も無いですし,偉そうに文学を語るなんて事はできないので,あくまでも個人の感想としてお読みくださいm(_ _)m

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お話は人間ドラマ

このお話は,戦国から太平の世へと時代が変わる中で,自分の生きる道に悩む一人の碁打ちが主人公です.主人公は算術(今でいう数学)や天文の分野で才があり,自身も碁よりそちらの方に心惹かれていました.

そんな中,以前より用いられていた暦に誤差があることが発覚し,新しい暦を作るという壮大な計画がスタートします.そして,新しい暦作りに関わる中で様々な人に助けられながら,自身の生きる道を見つけていく,という一人の人間の一生を描いたストーリーです.

読み始める前は,困難を前に算術の才を発揮し活躍する主人公のお話かと思っていましたが,実際はとても人間ドラマの色が強い作品のように感じました.

特に,周囲の人間に支えられながら,ひたむきに天と向き合う主人公の葛藤や成長は,主人公以外の登場人物達あっての面白さであるように感じました.

時代背景は違えど,共感できる部分は多かった

ストーリーの時代背景は現代と全く異なりますが,それでも自身の生きる道に悩む主人公の青年期の思いなどは,今の自分と重なるような気がして共感できました.

個人的には読みやすい文体でしたし,要所では時代背景の解説のようなものもあるので,歴史に関する知識が無くともすんなりと話が入ってきました.

いつの時代でも人の悩みや自身の仕事・使命に対する情熱は変わらないのかも知れないなと思いました.もちろん,時代背景などに詳しいほうがいろいろな角度からストーリーを読めてよいと思います.

数学嫌いにはちょっと退屈かも

このお話の中には,数学の問題が度々登場します.
これらが話の中でポイントとなるので,数学に全く興味が無い,または嫌いという方にはやや退屈かも知れません (^_^;)

かくいう私は理系の人間なので,作中に出てくる問題などを実際に解きながら読んでいました (・∀・)

まとめ

やや理系寄りのお話という印象もありましたが,私個人としてはとても面白い作品でした.
また,主人公の生き方を読んでいくなかで,常に何かに挑戦し続ける人生でありたいと強く思いました.

もちろん,個人の感想なので全く違う感想を持つ方もいると思いますが,それでも何かは感じ取れる作品なのではないでしょうか.

ご興味のある方はご一読してみてはいかがでしょう.

ではではノシ

この作品はAmazonでも購入可能

下記は文庫本版です.Kindle版をお求めの方はご注意を.